ハイビジョン特集 薬師寺 〜白鳳伽藍の一年〜

BShi 4月9日（水） 午後8：00〜9：50

２００８年春３月、薬師寺の日光・月光菩薩が東京の国宝・薬師寺展のため史上初めてそろって金堂を出る。国家建設の理想に燃えた時代に誕生した仏。背中の光背をはずし３６０度鑑賞可能となった姿は人間の姿に近づき、当時の姿が再現される。
奈良の薬師寺は、藤原京４つの官立の寺のうち、その後も名前が変わらず、天皇の保護を受け続けた唯一の寺である。天武９年（６８０）に天武天皇によって発願された。創建当時の伽藍の建築は東塔をのぞき、火災によって焼失した。しかし、昭和以来の写経勧進によって、ようやく白鳳伽藍として創建当時の姿がほぼ復元された。その古代空間の中で、四季数々の法会が執り行われている。番組は、薬師寺最大の法要である２００７年の花会式から１年にわたる取材で法会を追い、その時々に登場する国宝や名品の意味を読み解きながら、１３００年前の薬師寺の役割と国家建設の中での位置づけと、そうした願いの込められた仏教美術の粋を紹介する。
番組は、この３月、日光・月光がそろって金堂を出て本尊、薬師如来がたった一人の花会式を迎える春まで四季を追いながら、日本人の原点にまつわる設立以来の姿を描く。

これも予備知識として見てみたい。