NHK大河 6年ぶり京都“素通り”反動心配 京の観光業界
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007010400010&genre=I1&area=K00
京都の観光コースとして格好のネタとなっていたNHKの大河ドラマが、今年は京都から遠ざかる。非公開寺院の公開などを行うキャンペーン「京の冬の旅」では2002年から5年連続でドラマの登場人物にかかわる寺院を取り上げ人気も高かっただけに、京都市観光協会は「大河効果」の反動に気をもんでいる。
京都市右京区の妙心寺大通院。昨年の大河ドラマ「功名が辻」の主人公・山内一豊と妻・千代の菩提(ぼだい)を弔う非公開寺院だったが、05年12月−06年3月の「京の冬の旅」と今秋に特別公開。普段は檀家しか訪れない静かな境内に、多い時で1日1000人が押しかけた。「見所は一豊公と千代様のお墓ですが、これほどの人が集まるのは寺が始まって以来」と川島常明住職。
また、04年の「新選組!」で人気を集めた新選組屯所跡の八木家(中京区)は、現在でも放映前と比べ2割ほど多い観光客が訪れている。建物が傷むなどマイナス面もあったが「全国的に認知され、リピーターが増えた」(八木喜久男八木家当主)という。
「京の冬の旅」期間中の定期観光バスの大河ドラマコース(うるわしコース)は、ドラマの人気と観光客数が比例する。02年−06年の大河ドラマで平均世帯視聴率が最も高かったのは02年の「利家とまつ」の22・1%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)で、バス利用者も5年間で最も多い約7900人だった。視聴率が最も低かったのは「武蔵 MUSASHI」の16・7%(同)で、バス利用者は約2700人と激減。人気が観光客数に直結するほど、ドラマの影響は大きい。
それだけに観光客5000万人を目指す市観光協会にとって、今年のドラマ「風林火山」が「武田信玄の軍師・山本勘助が主人公で京都が舞台になることは今のところない」(NHK広報局広報部)のは痛いところだ。今回の「京の冬の旅」は源氏物語でコースを組んだが「08年の『千年紀』を盛り上げる前段」と、やや苦しい理由。ただ、ドラマに頼らずとも観光客の多い京都は各自治体からは羨望(せんぼう)の的となっており、山内秀顕同協会専務理事は「源氏物語で大河ドラマを、とNHKに訴えたこともありましたが、ぜいたくな悩みなのかもしれません」と話す。
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護王神社にイノシシということでがんばっていただきたい。