山科本願寺・寺内町遺跡を紹介 市民グループがリーフレット作製
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007032900141&genre=J1&area=K1J
京都市山科区にあった戦国期の環濠(かんごう)城塞(じょうさい)都市「山科本願寺・寺内町遺跡」の紹介リーフレットを、市民グループが作製した。当時の栄華をしのぶ遺跡は、一部が国指定史跡になっているものの、高度経済成長期の開発などで数カ所の土塁や堀跡を残すのみという。同グループは「遺跡に関心を高めてもらい、遺跡の保存や観光資源の活用につなげたい」としている。
リーフレットはB4判を三つ折りした大きさで、地元住民や大学研究者ら約130人でつくる「山科本願寺・寺内町を考える市民の会」が作った。4年前からイベントで配っている、遺跡を紹介する文書を基にした。
山科本願寺は、1478年に本願寺中興の祖・蓮如が築いた。寺の建物に加えて、町民の住宅、それらを囲む広大な土塁や堀が建設され、当時の史料は「富貴に及び、栄華を誇る」と紹介している。約50年後に他の勢力の焼き打ちにあった後は復興されなかった。
リーフレットでは、山科本願寺・寺内町の歴史を文章や年表でまとめたほか、遺跡について▽山科中央公園に残る巨大な土塁▽蓮如の隠居所だった「南殿」の跡▽蓮如の廟(びょう)所やゆかりの井戸−などの現状を写真入りで紹介している。当時の土塁や堀の見取り図(推定部分も含む)を現在の地図に重ね合わせた資料も掲載している。
カラー印刷で1万部作り、区内の小中学校や各種団体などに配っている。山本正明会長(72)は「山科本願寺・寺内町遺跡は、中世の寺院、城塞、町を考える上で、また山科の歴史を語るには欠かせない。多くの人に知ってほしい」と話す。
リーフレットの問い合わせは、事務局の前田哲哉さん宅Tel:075(591)9784へ。
個人的な興味が、