mittsuの日記

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終始降る雨、平成以降は初 祇園祭・山鉾巡行 見送外す函谷鉾

http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2006071700141&genre=I1&area=K10

夏の雨が山鉾の屋根を激しくたたく。傘も差さない曳(ひ)き手や担ぎ手はずぶぬれになり、綱や棒を引く。そのなかにマンションの新住民の姿もあった。重さ十数トンの鉾を操作する職人は細心の注意を払い、巡行の無事を喜んだ。出発から終わりまで雨に見舞われた巡行は、かかわったすべての人々の胸に格別の思いを刻み込んだ。

 強い雨のなか、山鉾は粛々と進んだ。京都地方気象台によると、巡行が始まった午前9時から午後1時半にかけて26・5ミリとまとまった雨量となった。4年前の巡行で前半に降雨があったが、土砂降りともいえる雨のなかでの巡行は「確か昭和の終わりごろにあったくらいで、終始降り続いたのは平成以降は初めて」(杉本秀太郎伯牙山保存会長)という。

 裏方の車方や大工方はより細心の注意を払い、巨大な鉾の巡行を支えた。見どころの「辻回し」ではベテランの車方が車輪の滑りすぎを警戒し、鉾の曳き手に指示を出した。函谷鉾の車方親方・山本一夫さん(65)は「直線でもテコが素直にきかず、車輪のブレーキもききにくい。鉾の下にいる人間は足を滑らせたら下敷きになる。好天の時より5倍は神経を使った」とずぶぬれで話した。

 鉾の屋根の上で巡行の安全に努める職人も屋根の滑りに気を遣った。月鉾では出発前にベテラン大工方の平尾滋夫さん(57)が「傾斜の大きい新町通では特に気をつけろ」と注意。命綱もない中、電柱や看板に接触しないよう気を配り、無事に到着した。「いつもは暑さにへきえきとするが、今日は寒かった」

 巡行の列も雨に悩まされた。四条傘鉾は小学3−6年の踊り子16人を四条河原町で引き上げさせた。保存会長の岡波泰造さん(77)は「4カ月間練習を重ねたが、風邪でも引いたら大変。この天候では2回踊れただけでも十分だ」。

 祇園祭は山鉾を飾る豪華な懸装品も注目されるが、雨のため透明のビニールシートがかぶせられた。橋弁慶山は雨天で使う羅紗と呼ばれる黒色の懸装品を使い、函谷(かんこ)鉾などは鉾の後ろを飾る見送を外して巡行した。蟷螂(とうろう)山は人気のカマキリのからくりが動かせず、沿道から「残念」とため息が漏れた。名古屋市から手伝いに来たからくり師の横井誠さん(52)は「雨に濡れたらおしまいなので仕方ない。途中でやむよう祈りながら、準備だけはしていたのですが…」と残念がった。

 祇園祭山鉾連合会は18日以降に各山鉾町から懸装品などの雨の被害状況をまとめ、対策を練る。

雨で色々な苦労があったと思うが、すばらしい巡行だったと思う。