【書評】『名文で巡る 国宝の観世音菩薩』岡倉天心、和辻哲郎ほか著

http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/books/breview/70411/

　観音様は仏教の数ある菩薩の中で、身近な信仰対象の一つ。人々の苦しみに応じてさまざまな姿になり、救いの手を差しのべるとされる。奈良・法隆寺の救世観音など４体をはじめ、同じく薬師寺、東大寺、興福寺、京都の宝菩提院願徳寺、広隆寺、大阪の観心寺の計１０体の国宝に指定されている観音像を、さまざまな名文で紹介する。

　著者は『古寺巡礼』の和辻哲郎はもちろん、美術史家の岡倉天心、書家の榊莫山、日本画家の上村松篁、東山魁夷、作家の堀辰雄、円地文子、俳人の山口誓子、仏師の西村公朝…。それぞれの観音像の概要解説と写真、著者紹介のほか、各寺への「旅の手引き」も地図付きで収録している。シリーズでは十一面観音、弥勒菩薩、阿弥陀如来についても刊行している。（青草書房・１６８０円）

いろいろな方のエッセイの中から国宝の観世音菩薩を書かれているものを集めたもの、