新景観政策、高さ抵触 京都府家庭支援センター建設計画
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007052100079&genre=C4&area=K10
京都府が府立洛東病院跡地(京都市東山区)に設置予定の「家庭支援総合センター」建設計画が、9月から導入される京都市新景観政策の高さ規制に触れ、見直しを迫られている。建築できる建物の高さが15メートルから12メートルに引き下げられ、当初予定の3階建てが2階建てになる可能性が出てきた。ただ、周辺景観に配慮すれば規制が緩和される特例もあり、府は「どう設計すればよいのか」と頭を悩ませている。
洛東病院跡地は敷地面積1万300平方メートル。府は本年度中に残る建物(4階建て)を解体し、2008年度にも京都児童相談所(京都市上京区)や吉田母子寮(左京区)、婦人、障害者相談所などの機能を統合した家庭支援総合センターを着工する予定だ。
ところが、2月市議会で決まった新景観政策で、跡地一帯からは東山の稜線(りょうせん)が見え、清水寺など有名寺院も近いため、高さ規制が強化されることになった。
府が計画していた同センターの延べ床面積は約5500平方メートル。病院よりも低い3階建てを想定していたが、それでも新規制に抵触、2階建てにすると、駐車場や一時保護児童用運動場などが狭くなるという。跡地内に移転する予定の京都府警東山署も、センターとほぼ同じ延べ床面積を確保する計画で、高さ規制の対象になるとみられる。
ただ、新景観政策の高さ規制にはデザインや屋上緑化などで「地域の景観に配慮」した場合、規制が緩和される特例がある。府は現在、設計業者を選定中で「決定業者と、どう工夫するか話し合う」(こども未来室)としている。
和風の建物にするなど、駐車場を屋上、地下にするなど、なにか方法を見つけていただきたい。