京都御所のふすま絵 京博へ 特別展控え搬出作業
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2006120700080&genre=M2&area=K1B
新春、京都市東山区の京都国立博物館(京博)で開かれる特別展「京都御所障壁画」(宮内庁京都事務所、京都新聞社など主催)で展示される障壁画の搬出作業が7日、上京区の京都御所で始まった。
現在の御所は、火災で焼失後の1855(安政2)年に造営され、障壁画は京狩野派や土佐派など当時の一流の絵師が総動員されて描かれた。公開されるのは、天皇の生活の場である御常御殿・上段の間に描かれた狩野永岳の「桐竹鳳凰図(きりたけほうおうず)」、中国の故事を描いた「尭任賢図治図(ぎょうにんけんとちず)」などふすま絵136面、杉戸絵8面など計199点。
保存上の理由でほとんどが非公開だったが、再建後150周年を経て公開を求める要望が相次いだことから実現した。
搬出に備え11月中旬から、傷の位置の確認や応急処置などを実施してきた。この日は京博の学芸員が立ち会う中、美術専門の運搬作業員9人が、障壁画と杉戸絵20枚を1枚ずつ外し、特別に作られた段ボール箱に慎重に納めた。搬出作業は約1週間続く。
同展は1月6日から2月18日まで(月曜休館)。有料。