「安珍・清姫の鐘」に興行の成功祈願 左京・妙満寺で中村勘三郎さん

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　京都南座・顔見世での襲名披露を前に、歌舞伎俳優中村勘三郎さん(51)が２７日、京都市左京区の妙満寺を訪れ、披露演目「京鹿子娘道成寺」ゆかりの「安珍・清姫の鐘」に興行の成功を祈願した。

　「京鹿子娘道成寺」は歌舞伎舞踊の大曲。道成寺の鐘供養の日に白拍子（女芸人）花子が訪れ、華麗な舞を見せながら鐘に近づく。落下した鐘の中に消えた白拍子は、鬼女の正体を現し、僧たちに祈り伏せられる。白拍子花子役は勘三郎さんが何度も演じている当たり役だ。妙満寺の鐘は約４２０年前、豊臣秀吉の紀州攻めの戦利品として道成寺から持ち帰ったという。
　襲名披露は昨春、東京・歌舞伎座で始まり、３０日から始まる南座での興行が最後となる。祈願法要には、黒紋付姿の勘三郎さんが長男勘太郎さんと二男七之助さんを伴って列席。「本物の鐘を目の前にして、一生懸命やらなければという気持ちが高まった。有終の美を飾りたい」と話していた。

この鐘も結局は本物でなく、安珍・清姫をしのんで作られたものだったと記憶している。