菅原伝授手習鑑 寺小屋の段
NHK古典芸能鑑賞で歌舞伎が、寺小屋だった、段切りの部分が「いろは送り」というそうで、
子供たちが習う、いろはにほへと…に、似せた文章があった、
わが子の死で、恩ある菅原道真に報いた、松王丸の心情と思われるもので、
文章が大変素晴らしく、さすが三大名作としか言いようがない。
まず、
六道能化の弟子になり
賽の河原で砂手本
ときて、その部分が、
いろは書く子はあえなくも
散りぬる命是非もなや
明日の夜誰か添え乳せん
らむうゐ(憂い)の目みる親心
剣(つるぎ)と死出の山けこえ
あさき夢みし心地して
跡は門火にゑひもせず
そして、
京は故郷と立ち別れ
鳥辺野さして連れ帰る
と続く、
首のないわが子を鳥辺野へ
連れて帰るという意味なのだろうと思う、
現代にもこういう文章が書ける人間がいるのだろうか、