mittsuの日記

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流出した文化財をデジタル複製 京に取り戻す国際計画スタート

http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007030500070&genre=M2&area=K10

 文化財絵画のデジタル複製に取り組む京都国際文化交流財団(京都市中京区)とキヤノン(東京)は、京都から海外に流出した作品を、複製にして京都に戻す「文化財未来継承プロジェクト」を5日からスタートさせる。明治期の廃仏棄釈などで海外に流出したまま、日本での展示の機会もなく埋もれている文化財は多く、複製技術の新たな活用法として注目される。

 同財団は、昨年春と秋にニューヨークでデジタル複製した絵画の展示会を実施。その出来栄えを確認したメトロポリタン美術館学芸員を通じ、同美術館所蔵の尾形光琳「八橋図」と狩野山雪「老梅図」の2作品の複製許可を取り付けた。

 今後、現地での写真撮影や色合わせを経て、高精細のプリンターで印刷後、伝統工芸士が金箔(きんぱく)を貼り付け、表具に仕立てる。「八橋図」は京都市に、「老梅図」は本来所有していた妙心寺天祥院に寄贈する予定。

 千玄室・裏千家前家元を総監修に、専門家の協力を得ながら作品を選定し、3年計画で15作品程度を手がける。資金や機材をキヤノンが提供するほか、印刷技術の共同研究も進める。

 京の美術品の多くは、明治期や戦後の荒廃期に海外の収集家や美術館などに売却された。散逸を免れたという肯定的な評価がある半面、国内にあれば国宝・重文級のものも少なくない。

 同財団は「本物を持ち帰るのは困難だが、レプリカなら比較的手軽に展示できる。多くの人に親しんでもらい学校教育にも活用してほしい」と話している。

 ■学術成果も期待
 武田恒夫・大阪大名誉教授(日本絵画史)の話 色彩が忠実で、形の狂いもなく、早く仕上がるデジタル複製の技術を絵画の「里帰り」に利用するのは意義がある。ぜひ大画面の作品を多く紹介してほしい。特に企業による資金援助が得られるのは、文化財保存のモデルにもなり、大変いいことだ。海外の文化財は専門家でも見るのは困難。今後はレプリカを解析することで、学術的な成果も期待できるのではないか。

どんどんやっていただきたい、先日もボストン美術館スポルティングコレクションの調査開始との特集があったが、色々日本に持ってきていただきたい。バチカンにある竹内栖鳳の屏風も是非コピーしていただきたい。